「おひさまかあちゃん」――ちょっとユニークな名前かもしれませんが、そこには、私の願いが込められています。
子育ての世界では、「お母さんは、お日さまのようでいてね」「お日さまのように育てると、子どもはのびのび育つよ」そんなふうによく言われます。毎日明るくにこにこしていて、あたたかく優しく、包み込むような――まるでおひさまのような存在。私もそんな「おひさまのような母」でありたいと、ずっと願ってきました。
けれど、現実にはそううまくはいかず、理想とのギャップに何度も苦しみました。そんな私が、子育てを終えたころに出会ったのが「ベビーマッサージ」でした。

赤ちゃんのお人形と一緒に。
赤ちゃんの目を見て、気持ちをこめて、やさしく皮膚をなでてあげる。それだけで赤ちゃんは――「自分は愛されている、大切な存在なんだ」と感じ、心が満たされていく。これこそが、かつての私が心から求めていた、「育児の困りごとを解決するための、確実で効果の高い方法」「“おひさまのような子育て”を実現する、具体的で確かな方法」だったのです。そのことに気づいたとき、胸を突かれるような衝撃を受けました。
「これを、あの頃の私が知っていたら――」悔しさと、子どもたちへの申し訳なさでいっぱいになりました。できることなら、タイムマシンで第一子が生まれた日に戻って、私に教えてあげたかった。なぜなら、ベビーマッサージで赤ちゃんの心を満たし、不快を和らげてあげることが、きっと、当時の私自身をもっともっと優しくしてくれていたと、今なら確信できるからです。
残念ながら、私はもう子育てを終えてしまいました。けれど、今育てている人たち、これから育てていく人たちには、まだ間に合います。特別な道具も、資格も、難しい知識も必要ありません。ベビーマッサージは、どんなお母さん・お父さんにもできる「おひさまになるための魔法のメソッド」です。
何も知らずに育てるより、きっと格段に子育てが楽になり、優しく幸せな時間へと変わっていくはずです。お母さん自身が、自責の念に苦しむことも減るでしょう。そして、赤ちゃんもお母さんも――二度と戻らない、かけがえのない幼少期の親子時間を、もっと穏やかに、もっと幸せに過ごせるようになると、私は信じています。
「無理をしなくても、誰でも“おひさまみたいなお母さん”になれる」そして私も「新米お母さんたちのおひさま」のような存在になれたら――そんな願いを込めて、この教室に「おひさまかあちゃん」という名前をつけました。あなたの赤ちゃんとの今のこの時間が、よりあたたかく、より安心に満ちたものへと変わっていけますように。