「幸せな親子関係」とは、いったいどのような姿でしょうか。
人はおよそ18年という長い時間をかけて、大人へと成長します。
その間にどんなふうに関わりあうか――その積み重ねが、将来の親子関係を形づくります。
けれども、赤ちゃんを迎えたばかりのお母さん・お父さんは、ある意味で「1年生」。
赤ちゃんの育て方を体系的に学ぶ機会は、ほとんどありません。
多くの方が、試行錯誤しながら、毎日の育児に向き合っているのが現実ではないでしょうか。
だからこそ、赤ちゃんと過ごす毎日の中で、「親として」少しずつ育っていく――
その過程自体が何より大切だと、私は考えています。
そして、その日々を温かく力強く支えてくれるのがベビーマッサージです。
ベビーマッサージの出発点は、赤ちゃんを別人格の一人の人と認めること
ベビーマッサージでまず大事にするのは「赤ちゃんの気持ちを尊重すること」。
始める前には、必ず「マッサージしてもいいかな?」と声をかけ、目を合わせて合図をもらってから、そっと優しくふれていきます。
心をこめて肌に触れ、優しく撫でることによって、お母さん・お父さんの手から確かな愛情が伝わり、親子の心がしっかりと結ばれていきます。
赤ちゃんを「ひとりの人」として認め、尊重しながら関わる――。
これは、深い信頼関係で結ばれた親子関係を築くうえで欠かせない姿勢です。
毎日のふれあいが、未来の絆を育てる
ベビーマッサージを暮らしに取り入れると、子どもの意思を尊重する関わり方が自然と身につき、親子の間に深い安心感と信頼が育まれます。
こうして芽生えた信頼関係は、静かに、けれど確実に10年後・20年後の幸せな親子関係へとつながっていきます。
乳児期は、かけがえのない宝物の時間
赤ちゃんと過ごす日々は、長いようでいてあっという間。
どうかこの瞬間が、未来へ続くかけがえのない宝物になりますように。
ベビーマッサージで育む優しい時間が、皆さんのご家庭に温かな光を届けることを願っています。